今回の「メタルのうん」はドイツを代表する「スラッシュ三羽烏」【KREATOR/クリエイター(クリーター)】!日本では「クリエイター」と「クリーター」バンド名は”どっちが正しいのか!?”その名義問題についても追求してみました。ヒストリーを名曲と共に、リリースした作品から必聴のアルバムや厳選したライブなど、あらゆる情報をまとめてご紹介していきます!

こちら↓の目次からアルバムやライブ情報に移動できます。

【KREATOR/クリエイター(クリーター)】


ザクザクしたクランチギターと歯切れ良いリズムが特徴の「ジャーマンスラッシュ」代表格バンド。同じドイツのソドムデストラクションと並んで『ジャーマンスラッシュ三羽ガラス(Dreigestirn des deutschen Thrash Metal)』と称されています。

スピーディでノリの良いサウンド、スラッシュ独特の「刻み」が好きな方にはたまりません。またサウンドはアメリカのベイエリアスラッシュとも近く、エグゾダスデスエンジェルテスタメント好きな方にもオススメです。

1982年【Metal Militia/メタルミリティア】として結成


Endless Pain Live@Metaltown 2010

1982年にドイツのエッセンで結成、当時のバンド名は【Metal Militia/メタルミリティア】だった。その後バンド名は【Tyrant/タイラント】に改名。

さらにその後【Tomentor/トーメンター】に改名して1984年まで活動。

1985年にドイツのメタルレーベルと契約の際、現在の【KREATOR/クリエイター(クリーター)】に改名して現在に至ります。

全盛期~カオス時代


Betrayer Live @ Rock Hard Festival 2015

1987年3枚目のアルバム「TerribleCertainty」をリリース、アレンジが複雑でテンポが多様のため、現在でも名アルバムとして挙げられます。1988年にリリースした4枚め「Extreme Aggression」をロスアンジェルスでレコーディング。エピックレコードと契約して、ヨーロッパと日本への配給され、1989年にヒットして世界的に知名度を高めました。

順調な活動が続きますが、1990年初頭にスラッシュメタルの人気低下期に突入。メタリカは「Metallica(通称BlackAlbum)」のリリースなど、数多くのメタルバンドがヘヴィネスサウンドに傾倒していた時代です。


「Renuwal/リニューアル(オフィシャルPV)」

このスラッシュ不況期、【KREATOR/クリエイター(クリーター)】も例に漏れず6th~9thアルバムでゴシック要素や他要素を模索しまくってファンを混乱に陥れました。

グルーヴメタルやインダストリアルメタルサウンドにアプローチしたアルバム「Renewal(1992)」、PANTERAやMACHINE HEADに影響を受けたアルバム「CauseforConflict(1995)」、アンビエントとゴシックの影響を受けたアルバム「Outcast」と次々迷走したアルバムを発表。

この時期には多くのメンバーチェンジやレーベル移籍、古くからのファンにも数多く見放された「暗黒時代」「カオス期」と言われています。

2001年 原点回帰~2021年 ニューアルバム予定


Violent Revolution @Wacken World Wide 2020

2000年頃、アンスラックスVo.ジョーイ・ベラドナの復帰。エグゾダスやテスタメントなどがシンプルなスラッシュサウンドへ原点回帰するムーブメントが起きます。この時期に も2001年リリースのアルバム「Violent Revolution」で見事な初期スラッシュサウンドへ復帰。カオス期のサウンドもミドルテンポに盛り込むなど、より進化したサウンドを魅せて人気を取り戻すことに成功しました。


666-World Divided (OFFICIAL MV)

2020年3月に3年ぶりの新曲『666-World Divided』のMVを発表。現在ニューアルバムのレコーディングに取り掛かっていて、2021年にアルバムリリースとツアーを予定しています。

「クリエイター」「クリーター」名前が2つある!?どっちが正しいのか


GOD OF VIOLENCE(Official MV)

【KREATOR/クリエイター(クリーター)】は、1989年にエピックソニーからリリースされた初の日本盤では「クリーター」表記でした。

その後、レーベル移籍や配給会社が変わるたびにバンド名が変わります。主な遍歴をまとめてみました。

1989年『Extreme Aggression』クリーター(EPICソニー)

1992年『Renewal』クリエイター(ビクターJVC)

2001年『Violent Revolution』クリーター(日本クラウン)

2012年『Phantom Antichrist』クリエイター(日本コロムビア)

2017年『Gods of Violence』クリエイター(ワードレコーズ/ケイオスレインズ)

この変化には様々な理由が重なっています。正しいバンド名の名称はミレ曰く「クリエイター」です。

2016年に開催されたメタルイベント「Thrash Domination 2016」に出演で来日の際、ミレがインタビューではっきり「クリエイター」が正しい発音と答えていました。

なぜ「クリーター」と表記されるようになったのか?については、バンド名の起源がきっかけと推測されます。

【KREATOR】バンド名の由来は…
・創造主、神、創作者、創作技術者を意味する「CREATOR/クリエイター」を(K)表記に変えた
・ドイツ神話に出てくる悪魔の名前

この2つの理由についても同じ来日インタビューでミレが、どちらも正しいと認めています。

創造主や神を表す「CREATOR/クリエイター」を(K)表記に変え、「Kreator」がドイツ神話に出てくる悪魔の名前だったので、ミレが気に入って採用した。

が事実なのですが、ただ…ドイツ神話にそんな悪魔は存在せず、ミレの勘違いだったそうです。

ソース元:HMV Onlline/Kreatorインタビュー

■なぜ「クリーター」と名付けられたのか?

ここからは推測になりますが、

「クリーター」=ドイツ神話の悪魔である情報を基にしたが、そんな悪魔はどこにもいない。そこで創造的な生き物「creature(クリーチャー)」をもじった「クリーター」と判断した。(特に1989年日本盤発売当時は"ヘビィメタル=おどろおどろしいイメージ"がウケた)

■「クリーター」と「クリエイター」の名前が変わる理由

レコード会社やレーベルは移籍して発売する際、新たなバンドとして売り出したい場合がほとんどです。

特に【Kreator】の場合はスラッシュ人気低迷期だったり、原点回帰など作風が変わったアルバムごとであることも大きく影響したのでしょう。

日本内で「クリーター」と「クリエイター」の名前が違う理由は、別バンドとして売り出したかった。ということです。長年のファンは混乱してしまいますが、レコード会社にも売りたいが故の戦略だったのでしょうね。

■結論
日本におけるメタルバンドあるあるですが、カタカナ表記が「クリエイター」と「クリーター」の2種類が定まっていません。アルバムごとに違ったり、最近ではサブリク系との違いもあったりでファンに度々困惑を与えています(現在はクリエイターで統一)。

(他で有名な例はArchEnemy-初期アークエネミー→現/アーチエネミー)


「クリエイター ミサワ」の画像検索結果


正式な発音は「クリエイター」。「クリーター」は日本における一時期(初期・原点回帰初期時)の名称。ということです。

【KREATOR/クリエイター(クリーター)】

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MEMBERS 


【KREATOR/クリエイター(クリーター)】の現在メンバーと、過去に在籍した印象的なメンバーをご紹介します。

Kreator2016



























Vo&Gu)ミレ・ペトロッツア / Miland "Mille" Petrozza (1982–)
1967年12月18日生まれ、イタリア系ドイツ人。の創設から一度も脱退していない中心的存在。絶叫系のボーカルが特徴だったが、カオス期にメロディを歌う唱法に変わっていた。現在は使い分けた幅の広いスタイルで楽曲の広がりに役立てている。ギタリストとしても評価が高く、1994年に元スレイヤーのデイブ・ロンバートなど錚々たるメンバーと共にメタルプロジェクトバンド【VooDooCult/ヴードゥーカルト】にギターで参加している。

Dr)ユルゲン・ヴェンターレイル / Jürgen "Ventor" Reil  (1982–1994, 1996–)
創設メンバーで1994年に脱退したが、1996年から復帰して現在も在籍中

G)サミ・ウリ・シルニヨ/Sami Yli-Sirniö  (2001–)

Ba)フレデリク・ルクレール / Frédéric Leclercq – bass, backing vocals (2019–)
1978年6月23日生まれ、フランス人。元DragonForceのベーシスト。

元SlipKnoTのDrジョーイ・ジョーディソンやMayhemのアッティラ・チハーが参加するデスメタルのプロジェクトバンド【Sinsaenum/シンセイナム】のギタリスト兼メインソングライターや、日本のガールズメタルバンド【Mary's Blood】【NEMOPHILA】のちゃっきー(G)が参加する【Amahiru/アマヒル】のベース&ギターなど、幅広い活動と才能を見せています。




AlbumDiscography



初期は「速さ」にこだわっていた【KREATOR/クリエイター】。スレイヤーより速いと言われたアルバム、2nd「Pleasure to Kill(1986)」など、速すぎて演奏とボーカルラインがズレまくっていた時期もありました。

また6th~9thアルバムのメタル不況期に、ゴシック要素や他要素を模索しまくってファンを混乱に陥れるなど、いろいろありましたが、原点回帰し本来のスラッシュとなってまた人気の高くなっているKREATORです。

【KREATOR/クリエイター】のアルバムはSpotifyで配信中!無料リスニングできます。(ちなみにSpotifyではクリーター)

AppleMusic→【KREATOR

各アルバムタイトルはYoutubeプレイリストにリンクしています。チョイ聴き、チェックにご利用下さい。

Pleasure To Kill

Extreme Aggression



カオス期↓
(1992)Renewal
(1997)Outcast

(1999)Endorama







↓原点回帰
VIOLENT REVOLUTION





クリエイター『ゴッズ・オブ・ヴァイオレンス』【初回限定盤CD+ヴァッケン・オープン・エア2014 フル収録ライヴBlu-ray(日本盤限定ボーナストラック収録/日本語解説書封入/歌詞対訳付き/日本語字幕付き)】














Live Selection


【KREATOR/クリエイター(クリーター)】のライブから画質・音質が良好な動画を厳選しました!最新のライブから、今では見られない貴重な過去映像までたっぷりお楽しみ下さい。

@ Wacken World Wide 2020



動画サイト:Magenta Musik360

ドイツのバンドだけに「Wacken Open Air」の常連。2020年はコロナ渦の影響でオンライン上の無観客フェスとなりましたが、Kreatorは全力の演奏を魅せてくれました。

Setlist
Violent Revolution
Extreme Aggression
666 - World Divided(Live debut)
Hordes of Chaos (A Necrologue for the Elite)
Satan Is Real
Awakening of the Gods
Enemy of God
Hail to the Hordes
Mars Mantra
Phantom Antichrist
People of the Lie
Betrayer
Pleasure to Kill


@Chile 2018



SetList
1. [02:12] Phantom Antichrist 
2. [08:10] Hail to the Hordes
3. [12:25] Satan Is Real
4. [17:18] Civilization Collapse 
5. [21:40] Flag of Hate 
6. [25:10] Phobia
7. [29:41] Gods of Violence
8. [34:35] Fallen Brother
9. [40:42] Hordes of Chaos (A Necrologue for the Elite)
10. [46:08] The Patriarch/Violent Revolution 
11. [52:52] Pleasure to Kill



BloodStock 2017


 
Setlist
Hordes of Chaos (A Necrologue for the Elite)
Phobia
Satan Is Real
Gods of Violence
People of the Lie
Total Death
Mars Mantra
Phantom Antichrist
Fallen Brother
Enemy of God(With "Army of Storms" snippet)
Civilization Collapse
Encore:
Violent Revolution
Pleasure to Kill

■その他の2017フェスLive
Hellfest2017

SummerBreeze 2017


Rock Hard Festival 2015

 
setlist
Choir of the Damned
Enemy of God
Terrible Certainty
Phobia
Awakening of the Gods
Endless Pain
Warcurse
Mars Mantra
Phantom Antichrist
From Flood into Fire
Extreme Aggression
Suicide Terrorist
Black Sunrise
Hordes of Chaos
Renewal
Civilization Collapse
(Encore:)
The Patriarch Violent Revolution
Pleasure to Kill
(Encore 2:)
United in Hate
Flag of Hate
Betrayer



Wacken 2014




WACKEN 2011
 


2002-2003 Revisioned Glory
 



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